以前のブログで現代の人は「1日座りっぱなし」「1日パソコンを見てる」等で昔の人に比べて姿勢の悪い人が多いお話をしました。
正しい姿勢は、緩やかなS字状のカーブを描く背骨(脊柱)に支えられています。
この脊柱の緩やかなS字カーブが体重の約10%の重さがある頭部をより少ない労力で支えていますので、正しい脊柱のS字カーブを維持する姿勢が非常に大切です。
脊柱に付随する胸部には胸郭と言う骨格がありますが、腹部には胸郭のような骨格は無く背中側に腰椎(脊柱の下部)があるだけです、代わりに姿勢を維持する役割をインナーマッスルと呼ばれる腹筋群(腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤庭筋群)がその役割を担っています。
この腹筋群が腹部の内臓を覆い圧力(腹圧)を保って内臓を支えています。
またこの腹筋群の腹圧が高まることで腰椎を伸ばそうとする力が働きます(伸展モーメント)。
この伸展モーメントが弱い(腹圧が弱い)と腹部が前に出て腰椎が前傾することで周辺の筋肉にストレスが加わり腰痛の原因の一つとなります。
伸展モーメントが強い(腹圧が強い)と腰椎が正しい方向に伸び、周辺の筋肉へのストレスも避けられます。
現代の人はなにかと姿勢が悪くなりがちです。
(例えば、電車の座席の背もたれは正しく座れば背中が伸びるようにS字カーブになっていますが、足を投げ出しわざわざ背中を丸めてスマホを見ている方が多いようです)
適度な腹圧は姿勢を保つと言う働きの他にも排尿、排便も助ける役割もあります。
是非、普段の生活で正しい姿勢を意識するとともに、姿勢を良くする為にお腹の腹筋群を鍛えて腹圧を高めましょう!