体の退化と言うと大袈裟ですが、筋肉についての第一人者でおられる東京大学名誉教授の石井直方先生の面白い記事がありました。
内容は、人は昔に比べると健康で寿命も延び、70歳、80歳になっても働ける時代になり、その理由は医療技術も進み、社会インフラなど社会全体が豊かになった影響と話されています。
但し、動かして生きることが前提となっている人の体は1000年前から変わっていないのに、例えばエレベータやエスカレーターなどのように体を動かさなくても暮らせるような社会環境に変わり、やがて生活する上で筋肉も骨も必要なくなり、やがて体全体も必要なくなり、頭さえあれば生活できるようなと言う例え話が紹介され、進化していく世の中に対して、体の機能を退化させない知恵の一つが筋トレであるように思われると言うことでした。
そのような例えの一つに姿勢があります。
最近はパソコン、スマホ、長時間のデスクワークの影響で前屈みでいる時間が長くなり、背骨の生理的湾曲と呼ばれる緩やかなS字カーブが乱れ、運動不足により背骨を支える筋肉も弱くなり、若い方でも猫背でいる方が普通と感じている方が多いように思われます。
このような生活習慣の変化と共に、生活環境に合わせて背骨のS字カーブの無いような体が出現し、体の機能が退化するのではと心配になります。
昔の自分の体を動かして生きるための糧を得る生活を行っていた時代から、自分の身体を動かさなくても生きるための糧を得られる生活に変わり、生活は豊かにになりましたが、その代わりに体の機能を維持する為に筋トレが必要な時代になってきたようです。
多くの先生の研究の結果、筋肉が体、心に様々な良い影響を与えていることが報告されています。
体の機能を退化させないためにも、筋トレを行うことをお勧めいたします!