日本人で肩こりに悩まされている方は多く「いろいろ試しても改善されない…」と感じているのではないでしょうか。
しかし、肩こりの原因を把握することができれば、頑固で凝り固まった肩こりの改善も難しくありません。
今回は、身体のお悩みに多い肩こりの改善方法について詳しく解説していきます。
今まで何を試してみても効果が実感できなかった方や、身体を動かしながら肩こり改善を目指したい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
現代人に多い肩こりの原因
最初に、肩こりの原因について見ていきましょう。
現代人の肩こりの原因として考えられるのは、主に「日本人特有のもの」と「生活習慣から起こるもの」に分けられます。
また、日本人特有の肩こりは、下記のような原因が考えられます。
・日本人はもともと農耕民族のため前傾姿勢になりやすい
・真面目で勤勉な日本人は肩に力が入りやすい
一方、 生活習慣によるものは下記のような原因が挙げられます。
・スマホ画面を見続ける際の体の前傾姿勢
・運動不足
これらは、首から背中に広がる筋肉である僧帽筋に負荷がかかりやすくなります。
そして、僧帽筋が緊張して血管が圧迫されてしまい疲労物質が溜まることで、コリを引き起こしてしまいます。
さらに、肩周辺の筋肉にも影響を与えてしまうことで、肩こりがひどくなってしまうのです。
肩こり改善は、肩から背中にかけて緊張状態にある筋肉を動かしていくことが必要になります。
肩こりの改善は肩甲骨がポイント!
次に、肩こりの改善のポイントになる肩甲骨についてご説明します。
肩甲骨には、肩こりのもととなる僧帽筋など17種類もの筋肉が付着しています。
長時間の前かがみなど不良姿勢が続いたりすることで、肩甲骨周辺の筋肉の血行が悪くなると、やがて肩甲骨が固まり動きにくくなります。
そうなると肩周辺の筋肉の緊張は強くなるため、肩甲骨が動かない限り血行不良による肩こりが続いてしまうのです。
そのため、肩甲骨をスムーズに動かして周辺の筋肉の血行を促進することが、肩こり改善につながります。
肩甲骨の可動域チェック方法
次に、肩こりと関係が深い肩甲骨の可動域チェック方法をご紹介します。
チェック方法は以下の通りです。
②腕を壁から離すことなく、肩の位置までゆっくり上げていきます。
腕を無理なく上げられるところまでの角度を記録して、下記の表で肩甲骨の状態を確認していきましょう。
鏡があるとより分かりやすくなります。
腕の角度 | 肩甲骨の状態 |
---|---|
45度未満 | 肩甲骨周辺の筋肉が硬く、肩甲骨の動きが悪くなっている |
45〜60度 | 肩甲骨周辺の筋肉が少し硬くなっていて、肩甲骨の動きもやや悪くなっている |
61度以上 | 肩甲骨が柔軟に動いている |
なお、45度未満の場合は肩甲骨まわりの筋肉がかなり硬くなっているため、肩甲骨の動きを加えた対処法を実践していきましょう。
自宅でできる肩こり改善方法
次に、自宅でもできる肩こりの改善方法をご紹介します。
肩こりの改善には、首や肩・肩甲骨周辺の筋肉の血行を良くすることが重要ですので、以下の方法を試してみてください。
・正しい姿勢を意識する
・筋トレ
それぞれ正しいやり方や注意点を確認していきましょう。
改善方法①肩を温める
凝り固まっている筋肉は血行が悪くなっているため、温めることは肩こり改善に役立ちます。
特に、入浴は血行が促進されて肩こりの元となる痛み物質を排出しやすくなるため、40度ぐらいの湯船にゆっくりと浸かりましょう。
また、お風呂に浸かることで自律神経のバランスが良くなり、肩の力が抜けてリラックス状態になります。
リラックス状態は血管が拡張するため、痛み物質の排出がより効率的に行われます。
改善方法②正しい姿勢を意識する
肩こりになると肩を縮めたり首をすくめたりする傾向があるので、ますます筋肉の緊張状態を助長してしまうことになります。
そのため、普段から正しい姿勢を意識して過ごしていくことは、肩こり改善に効果的です。
次に、肩こり改善につながる立つときと座るときの正しい姿勢をご説明します。
まず、正しい姿勢で立つために意識するポイントをご説明します。
下記のポイントを意識しながら立つようにしましょう。
・骨盤を立たせる
・軽く肩甲骨を後方に引く
・頭頂部が真上から引っ張られている感覚で立つ
・背筋を伸ばす
また、鏡で自分の姿勢をチェックする際、横から見たときに耳・肩・骨盤・ひざ・外くるぶしの中心が一直線になっていればよい姿勢です。
次に、座るときの正しい姿勢について意識するポイントをご紹介します。
・骨盤を立てる
・背筋を伸ばす
パソコン作業をする際は目線が20〜30度下に向くように、椅子の高さや画面の角度を調節するのがおすすめです。
なお、よい姿勢で座るにしても30分〜1時間に1回は立ち上がって、ストレッチをするようにしましょう。
(参考:【肩こりにならない姿勢】肩こりの予防・対策につながる姿勢の改善)
改善方法③筋トレ
肩こり改善には、使いすぎでストレスが常にかかっている筋肉をゆるめていくと同時に、普段使われていない筋肉を鍛えていくことが大切です。
普段使われていない肩周辺の筋肉を鍛えることで、4kgほどある頭をバランスよく支えることができます。
ご自身で肩周辺の筋肉を鍛える際には、今まで動いていない筋肉を動かすことになるため、くれぐれもやり過ぎには注意しましょう。
間違ったやり方は効果がでないだけではなく、肩こりを悪化させてしまうおそれがあります。
肩こり改善におすすめトレーニング
次に、自宅や仕事の空いた時間で簡単にできる肩こり改善の代表的なトレーニングを2つご紹介します。
ゆっくり深呼吸をしながら、肩周辺の凝り固まった筋肉を意識しながら動かしていきましょう。
改善トレーニング①肩の上げ下げ運動
1つ目の肩こり改善トレーニングは、肩の上げ下げ運動です。
肩を引き上げて一時的な緊張状態を作り、その後一気に脱力することで、肩周辺の筋肉の緊張をやわらげていきます。
やり方は以下の通りです。
②肩を持ち上げたところで3秒ほどキープします。
③息を吐きながら脱力をしてストンと肩を下ろします。
④この動作を5回ほど繰り返します。
なお、呼吸は息を吸うときは鼻から行い、吐くときは口からゆっくり吐くようにしましょう。
改善トレーニング②肩回し運動
2つ目のおすすめトレーニングは、肩まわし運動です。前回しと後ろ回しを1セットにして、肩甲骨の動きを意識しながら行うことがポイントです。
やり方は以下の通りです。
②次に肩甲骨を意識しながら、後ろ回しをします。
③それぞれ5回ずつ行います。
できる方は、曲げた肘で空中に大きく円を描くように行いましょう。
週1回の筋トレで肩こりを改善するなら心身健康倶楽部へ!
ここまで1人でできる簡単トレーニングをご紹介してきましたが、もしあなたが肩こりの根本的改善を目指すなら、一度心身健康倶楽部にお越しください。
頑固な肩こりになるとなかなか1人では肩甲骨も動かせないことや、肩こりの原因が日常的な身体の使い方によるものだと、変えることが難しいでしょう。
そこで、心身健康倶楽部では週1回60分のトレーニングで身体の使い方を変え、左右の筋肉バランスを整えることで、肩こりの緩和や予防をしていきます。
1人ひとり異なる肩こりの原因に応じたトレーニングが受けられるため、今まで頑固で動きにくいと感じていた筋肉のコリが除去されていきます。
また、肩周辺だけではなく、身体全体のバランスを整えることも可能です。
肩こり改善|まとめ
肩こりは日本人特有の症状にもなるため、日本人の体型や性格、ライフスタイルに合わせた対処法を行うことが効果的です。
また、肩こりの改善には凝り固まった筋肉の緊張をほぐしていきながら、筋トレで使われていない筋肉を使うことが根本的改善につながります。
ぜひ、身体に負担のない継続トレーニングを実践していきながら、肩こり改善とともに健康維持を目指していきましょう。
枝光 聖人
パーソナルトレーナージャパン株式会社
心身健康倶楽部代表取締役
パーソナルトレーナーとして現在も活動中で、日々お客様を対応している。
中高生の皆様の日常に特化したパーソナルトレーニングの指導と教育を得意とする。
過去25年以上にわたる実績をもとに、中高生専門パーソナルトレーニングジムを全国展開中。
保有資格
心身健康トレーナー養成スクール 総長 人間総合科学大学大学院 心身健康科学修士 厚生労働省認定 ヘルスケアトレーナー